布都御魂

初代天皇である神武天皇(カムヤマトイワレビコ)が、九州の高千穂を出発し橿原の宮へ向かう途中、紀伊の熊野にさしかかったとき熊が現れ次々と気を失った。大熊はその土地を守る神の化身であり、一行はその毒気当たったようだ。

熊野の土豪・高倉下(タカクラジ)が一振りの剣を持ってきた。剣を受け取ると何事もなかったように皆目を覚ました。高倉下は夢の中で、アマテラスオオミカミとタケミカヅチがカムヤマトイワレビコの心配をしており、タケミカズチが助けに行く代わりに、剣を地上に降ろし高倉下にカムヤマトイワレビコのところに運ぶように言われ、カムヤマトイワレビコのところに持ってきたのである。

その後無事大和を平定し、橿原宮で即位、カムヤマトイワレビコは初代天皇神武天皇となった。現在布都御魂は奈良県石上神宮に、御神体として祀られている。